大腸内視鏡検査でわかる病気について|「浦安駅」徒歩1分の内視鏡内科、消化器内科、内科です

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大腸内視鏡検査でわかる病気について

大腸ってどんな臓器?
大腸内視鏡検査でわかる主な病気について

Diseases recognized by Colonoscopy大腸ってどんな臓器?
食物の栄養や水分を吸収して便をつくる大切な臓器です。

大腸の長さは1.5~2m、太さ6cm~9cmほどの臓器です

大腸ってどんな臓器?

食事で口にした食物は、主に胃や小腸で栄養分を吸収され大腸に送られます。大腸では、さらに栄養分や水分を吸収され便がつくられ、体外へ排出されます。

その際、糞便を固くするため腸の壁にある血管へ水分と塩類を吸収させ、糞便を滑らかにする粘液を分泌しスムーズな排出を促しています。また、多量の腸内の細菌を排泄し、細菌に対する防御機能を働かせています(全固形成分の約1/3といわれています)。

日本人の傾向

ESD:(内視鏡的粘膜下層剥離術)

日本人は、大腸の部位の中でも(場所のこと)、肛門に近いS状結腸や直腸にがんができやすいといわれていましたが、近年は、盲腸・上行結腸・横行結腸にできるがんも増えています。

大腸の断面は層状になっています(違う組織が重なった状態)。内側の粘膜層で栄養分や水分の吸収を行います。外側の筋層は肛門への運動をスムーズに行う役割をもっています。

Diseases recognized by colonoscopy大腸内視鏡検査でわかる主な病気について

腫瘍性腸疾患

【1】大腸がん

概要

概要

大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生した悪性腫瘍を大腸がんと呼びます。日本人ではS状結腸と直腸にがんができやすいといわれています。

大腸がんは、腺腫という良性のポリープががん化して発生するもの (腺がん:隆起型)と正常な粘膜から直接発生するものがあります(平たい形状から、表面型:扁平上皮がん)。

概要

また、大腸がんの深達度によって分類すると「早期がん」と「進行がん」分かれ、深達度やリンパ節転移、別の臓器への転移有無によって「病期(ステージ)」として大腸がんの進行程度を表します。

原因

大腸がんの発生原因は未だわかっていませんが、身近な点で言うと「食の欧米化」が関係しているといわれます。具体的には、高タンパク・高脂肪・低繊維な食事と相関関係にあり、飲酒、喫煙など生活様式からくる要因との関係が明らかになっています。

また、遺伝学的には多くの遺伝子の変異や異常の蓄積によりがんが発生することがわかっています。遺伝的要因の明らかなものには家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)と遺伝性非ポリポーシス大腸がんがあります。

原因

上記の場合は、大腸がんにかかるリスクが高くなると言われています。あてはまる項目がある方は、早めに大腸検査を受けるようにしましょう。

症状

大腸がんは、初期の自覚症状がほとんどないため、自分では気づきにくい病気です。便に微量の血が混じることもありますが、痔のある方は、いつもの出血程度と考えて見過ごしてしまいがちです。

症状

さらに、症状が進行すると、血便、下血、下痢と便秘の繰り返し、便が細い、便が残る感じ、 お腹が張る(腹部膨満感)、あるいは 腹痛、しこり感、貧血、さらに原因不明の体重の減少などが見られますが、これらは、大腸のどこの部位にがんができているかによっても異なります。

検査・治療

一般的には50歳を超えると大腸がんのリスクが上がります(男性は女性の約2倍)。大腸がんの早期発見・早期治療には大腸内視鏡検査(大腸カメラ)が有効です。40歳を過ぎたら無症状でも大腸内視鏡検査を行うことが大切です。早期発見することで早期大腸がんの99%はその場で診断から治療まで安全に行うことが可能です。

検査・治療

定期健診(便潜血検査)や問診などで大腸がんが疑われると、精密検査(直腸指診や内視鏡検査など)を行い、がんの有無・部位・広がりなどを調べます。

大腸がんの発見から治療への流れ
大腸がんの発見から治療への流れ

大腸内視鏡検査について

大腸内視鏡治療について

【2】大腸ポリープ

原因・症状

大腸ポリープは、粘膜の一部が盛り上がって突起状になったものです。良性のものですが、がん化することもありますので早期治療を推奨します。。ただし、大腸には知覚神経が無いこともあり、自覚症状がありません。そのため、大腸内視鏡検査による病変の確認は重要です。小さなポリープはほとんど症状がありませんが、大きくなってくると便潜血(べんせんけつ)や鮮血便(せんけつべん)の症状が見られます。若年性ポリープの場合、自然脱落して下血することが多く見られます。

  • 無茎性ポリープ
    無茎性ポリープ
  • 亜有茎性ポリープ
    亜有茎性ポリープ
  • 有茎性ポリープ
    有茎性ポリープ

※最も頻度が高いものは腺腫といわれる良性腫瘍です

検査

大腸内視鏡検査が有用であり、ポリープの大きさ・形状(表面構造)・血管の評価・組織検査などから治療方針を決めます。

治療

ポリープが見つかった場合は、その大きさと形状ががん化の移行リスクのポイントになります。5mm以上の腺腫(良性腫瘍)・がんが疑われるもの・出血が見られるものなどは、大腸内視鏡治療(ポリペクトミー、EMR、ESD、ホットバイオプシーなど)の適応となります。

20mm以上は50%の確率でがん化すると言われています。また、窪んだ形もがんに移行しやすい傾向にあります。大腸ポリープは内視鏡により簡単に切除することが可能です。

炎症性腸疾患

【3】潰瘍性大腸炎

原因・症状

大腸の粘膜の炎症により、潰瘍やびらんなどが生じる病気です。下痢、腹痛、発熱、血便、貧血などの症状があり、病巣(びょうそう)が広がると腹痛、発熱が起き、便は膿のようになります。原因は不明ですが体の免疫システムに関与すると考えられています。20代から30代の若年層に多くみられ、厚生労働省は、潰瘍性大腸炎を難病に指定しています。

検査・治療について

X線造影検査や大腸内視鏡検査、病理組織検査などを通じて診断されます。潰瘍性大腸炎には寛解と再燃を繰り返し、慢性化する特徴があります。長期化すれば、大腸がんの発症リスクも高まります。

治療は薬物治療が中心となり、ステロイド注腸や点滴などの他、炎症を抑える目的で免疫抑制剤が用いられることもありますが、治療法は確立していません。

【4】過敏性腸症候群(IBS)

原因・症状

下痢や便秘、膨満感(お腹の張り)や腹痛など、下腹部の不快な症状が継続的に生じているにも関わらず、炎症や潰瘍などの構造的、形態的疾患が認められない状態を過敏性腸症候群と言います。20~40歳代に多く見られるもので、女性がやや多めです。原因は明らかではありませんが、ストレス、知覚過敏、消化管の運動異常などと推定されます。

検査・治療について

過敏性腸症候群の診断は自覚症状を基に行う、「RomeⅣ基準」により行われます。排便頻度や便の形状、腹痛と排便の関係性などの要素により診断されます。

症状のタイプにより:下痢型、便秘型、混合型、分類不能型に分類。

治療は、生活習慣の改善をベースに食事、運動、薬物療法を組み合わせます。刺激物を避け食物繊維を意識した食生活をする。適度な運動で腸の動きを整える。薬物療法では、主に神経伝達物質(セロトニン:精神の安定に関与する)をコントロールします。

【5】急性虫垂炎(盲腸)

原因

異物や糞石などが原因で虫垂内が閉塞され、虫垂内で細菌感染を起こした化膿性の炎症です。

症状

必ず腹痛が見られます。上腹部・おへそ周辺で突然始まり、時間とともに右下の腹部が痛みます。また、嘔吐・吐き気・ガスが出る・便が出ないなどが見られます。虫垂に穴があく(穿孔:せんこう性虫垂炎)で腹膜炎をおこすと、お腹全体強い痛みが生じ、37~38度の発熱と白血球増加が見られます。

検査
  • 触診(圧迫した時に腹痛がある)
  • X線検査(盲腸の拡張や虫垂内のガス像の確認)
  • 腹部超音波検査(腫れて大きくなった虫垂の確認など)

※上記の他、CT検査により他疾患との鑑別ができます。

治療について

虫垂炎が疑われたら、まず開腹手術を行います。
理由:兆候が出始めて24時間以内に穿孔(穴があく)を起こす可能性があるため。
※軽傷の場合は抗生物質を投与し経過観察。

合併症(傷口感染)を起こしにくい観点から、手術操作が腹腔内で行われる、腹腔鏡(ふくくうきょう)下切除を行うこともあります。

その他の疾患について

【6】便秘

便秘

日本では男性2.5%、女性4.6%の方が便秘を感じていると報告されています。

また、便秘は加齢とともに増加し、若いうちは女性に多く見られますが、高齢者では男女差がありません。

また、子どもの便秘も珍しいことではなく、小学生の18.5%(日本では10人に1人程度)が便秘に悩んでいるという報告もあります)。

原因

食事の量が少なかったり、運動不足だと便秘になりやすいと考えられています。

また、精神的なストレスも便秘を引き起こす大きな要因であることが知られています。また、大腸の動きが悪くなったり、便を出そうといきんだときに直腸の筋肉をうまくゆるめることができなくなると、便秘が起こりやすくなります。

原因

症状

便秘とは排便回数が少なくなる・排便し辛い状態です(週に2回以下、もしくは5日間以上排便がない状態)。食べた物は腸の中を通るとき大半の水分が吸収され、適度な硬さの便として排出されます。しかし、何らかの原因で水分が体に多く吸収されると便が硬くなってしまいます。また、便が肛門の近くまできても、うまく排出できないことがあります。

症状

検査・治療について

便秘薬が一般的ですが、大腸内に水分の引き込みを促す浸透圧下剤、腸のぜん動運動を促進する刺激性下剤、座薬などがあります。便秘の予防には日常のストレスを溜めない、食事で食物繊維を摂ることなどを心掛けると良いでしょう。

検査・治療について

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